極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 騒ぎの情報が伝わったのか。真っ赤な顔で飛び出して来たポピアが勢いのまま私に抱きついた。ミシェル班長も厳しい表情で、こちらを気遣う。

「来る途中で第八班の面々とすれ違いました。焦っている様子でしたね。彼女たちがあなたになにか仕掛けたのですか?」
「はい。幸い騎士団のアルベール様が助けに入ってくれて、事なきを得たんです」

 事件の収束を察した周辺住民も、それぞれが腑に落ちない表情を浮かべたまま元の場所に戻ってゆく。

 私はふたりに事情を説明がてら感じていた。

 ここにくるまで、ふたつの世界で誰かを明確な敵として認識したことはない。
 あのシスター・ラミニでさえも。でも……。

(アンジェリカだけとは、きっと話し合いでは分かり合えない。そんな気がする……)

 今になって出た肩の震えを抑え、指先に強く力を込めた。
 聖女会に来て数ヶ月。私を取り巻く聖女会の状況は、もう大きく動き出している――。
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