極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う

17・貧民街の再開発計画

 アルベール様に助けられて以後、一月。

 あれから、アンジェリカたちから直接的な手出しがあった、ということもなく。
 妙な噂にも怯えずに済み、意外と図太く平常心で過ごせていた私はというと……。

「――ふーっ! やっと終わった」

 今、貧民街の一角で、両手を前に出したポーズのままどさっと腰を下ろしたところだ。

 長くそうしていたせいで焦点がしばらく定まらないが……やがて瞳は像を結び、見上げるように巨大な物体がひとつ、視線の先に現れた。

 『家』である。それも、真っ白けでサイコロみたいな形の。
 これがたった今、私が奇跡によって生み出せしもの――。

 先日のようなアンジェリカの襲撃に備え、私も手をこまねいていたわけじゃない。

 あれから自分なりに奇跡の使い道を探り、聖力を鍛えて、こんなサイズの物質までを創り出すことができるようになったのだ。
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