極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 やはり美しく、時が経てば乙女たちの誰もが焦がれる絶世の美男子に育つだろう。隣のアルベール様と雰囲気が似ているのが、わずかに気にかかる。

 一方すでに傾国の美男の趣きすらある騎士団長様は、やや苦労の滲む表情で私に囁いた。

「僕らには、色々と事情があってね……」
「――余計なことは言うなよ」

 それをぴしゃりと遮ると、デュリス殿下はルイーゼ様に命じる。

「そんなことより、用事を済ませるならさっさとせよ。オレとて忙しい最中求めに応じ、こうしてわざわざ姿を見せてやったのだからな。ふん……そこなひよっこに、あの事態をどうこうできるとは思えんが」

 相変わらず一言多い彼だが……それよりも気になるのは、そのもったいぶった口ぶりだ。成り行きを見守っていたルイーゼ様が申し訳なさそうに詫びた。

「ごめんなさいね。一度ゆっくりとあなたと話してみたかったのは本当。でも、今はそれより聖女としての任務を優先させてちょうだい。あなたにもぜひ、協力してもらいたいの」
(ど……どういうこと? アンジェリカとの諍いを仲裁してくれるとかじゃなくて?)
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