極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
3・聖女選別の儀②
「神よ、本日もあなたを慕う若き娘らが聖なる力を授からんとここにまかり越しました。どうか、この敬虔な信徒たちになにとぞご加護を賜りますよう。では唱和を――どうか奇跡を(オーリア)」
「「奇跡を」」
「……おほん、ではここに今期の聖女選別の儀を開催することといたします――」
お決まりの文句の合唱が、儀式の始まりを告げた。
詰めれば百人座れる長椅子は埋まり切り、通路や壁際に佇んでいる人もいて堂内は息苦しい。
しかしこれも田舎町では数少ないイベントのひとつなので、結果を知らず帰ろうとする人もまずいない。
「右端のそちらの方から順番に前へ。さあ、この聖杖に祈りを捧げるのです」
こんな時だけいつもの乱暴な口調を引っ込めたシスター・ラミニが教壇に立ち、厳かに宣告する。ひとりの娘が従うと、おずおずと進み出て両手を合わせた。私はふるぼけた懐中時計を手にその秒数を計る係だ。各自、持ち時間は一分間。
「では、始めてください」
「え、ええと……どうすれば」
「心のままに祈るのです。さすれば聖杖はあなたの資質を見極め、神に仕えるべき聖女であれば確かな輝きをもって応えるでしょう」
「は、はあ……」
「「奇跡を」」
「……おほん、ではここに今期の聖女選別の儀を開催することといたします――」
お決まりの文句の合唱が、儀式の始まりを告げた。
詰めれば百人座れる長椅子は埋まり切り、通路や壁際に佇んでいる人もいて堂内は息苦しい。
しかしこれも田舎町では数少ないイベントのひとつなので、結果を知らず帰ろうとする人もまずいない。
「右端のそちらの方から順番に前へ。さあ、この聖杖に祈りを捧げるのです」
こんな時だけいつもの乱暴な口調を引っ込めたシスター・ラミニが教壇に立ち、厳かに宣告する。ひとりの娘が従うと、おずおずと進み出て両手を合わせた。私はふるぼけた懐中時計を手にその秒数を計る係だ。各自、持ち時間は一分間。
「では、始めてください」
「え、ええと……どうすれば」
「心のままに祈るのです。さすれば聖杖はあなたの資質を見極め、神に仕えるべき聖女であれば確かな輝きをもって応えるでしょう」
「は、はあ……」