極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 しかしここまで来ても、生まれついての権力欲は私を突き動かすことをやめない。この渇望は、誰よりも高みで全てを見下ろさねば収まるまい。死ぬか、昇り詰めるかだ。

「お父様、お帰りになったのですね!」
「おお、アンジェリカよ。うまくやっておるか?」

 屋敷に戻ると、珍しくアンジェリカが帰って来ていた。
 私は唯一家族の中でこの娘に目をかけている。聖女の資格を持ちながら、自分と一番近しいものを感じていたからだ。

「お父様、折り入ってお話がありますの。すぐにでもよろしいかしら」
「……書斎で聞こう」

 すなわち我が跡継ぎの内で、一番欲望に忠実かつ、勝利に憑りつかれた人間。
 この娘も私と同じく、障害となるものを排除するのにためらうことはしないだろう。口を……封じることさえも。

 思った通り、なんら罪悪感のない無邪気な顔で、アンジェリカはその言葉を舌に乗せる。
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