極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 いや、今はそんなこと気にしてる場合じゃ――。

「ポピアはどこ⁉ あなたたちが攫ったんでしょ⁉」
「着いてきてください」

 質問にはろくに答えず、リナは悲しそうな顔で踵を返す。代わりに白髪の人物が私に応えた。

「この先で、侯爵令嬢様と一緒にお待ちだよ。しかしいくら友のためだとはいえ、単身でよく乗り込んできたものだ」

 この声、どこかで聞いたことがあるような。
 記憶のどこかが刺激されたが、それよりも関係のないポピアを危険に晒した怒りが勝る。

「当たり前でしょう。彼女に傷でも付けていたら、許さないから」
「怪我は……させていません。私の奇跡の力で眠らせただけです」

 リナが、罪悪感に耐えかねたようにボソリとこぼす。こんな形で奇跡が使えることを聞きたくはなかった。後ろに続いた私は突っかかる。

「どうしてこんなことをしたの? アンジェリカに脅されでもしたんでしょう?」
「あなたが知る必要はないことです」
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