極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
陣地の方……今まさに戦いの場となっている方角へ私たちが向いた隙に、メナは声だけを残し忽然と消えた。手をこまねいていた騎士たちがたたらを踏み、左右を見やるが気配はない。
「堕ちた聖女……。どうしてだ、彼女は三年前に……」
アルベール様の呟きがひっそりと耳に届くが……私はこの場で起きたことに混乱するばかりで、呆然とその場に佇んでいることしかできずにいた。
◇
「団長……我々でやつを追跡いたしましょうか?」
「いや……おそらく、あの女の対処は君達でも厳しいだろう。それよりも……今はこちらの事態の収拾を優先しよう」
あの後すぐ、指示を仰いできた騎士たちに、黙考していたアルベール様は顔を上げた。
メナはアルベール様のこともよく知っている口ぶりだったが……彼は秘密を胸に抱えたまま、彼らに号令をかけ直す。
「とにかく……皆、ご苦労だった。犯罪者を拘束したら、一旦陣地に戻って状況を整理しよう。討伐はもう終わっている頃合いだが、やつが言ったことが気掛かりだ」
「堕ちた聖女……。どうしてだ、彼女は三年前に……」
アルベール様の呟きがひっそりと耳に届くが……私はこの場で起きたことに混乱するばかりで、呆然とその場に佇んでいることしかできずにいた。
◇
「団長……我々でやつを追跡いたしましょうか?」
「いや……おそらく、あの女の対処は君達でも厳しいだろう。それよりも……今はこちらの事態の収拾を優先しよう」
あの後すぐ、指示を仰いできた騎士たちに、黙考していたアルベール様は顔を上げた。
メナはアルベール様のこともよく知っている口ぶりだったが……彼は秘密を胸に抱えたまま、彼らに号令をかけ直す。
「とにかく……皆、ご苦労だった。犯罪者を拘束したら、一旦陣地に戻って状況を整理しよう。討伐はもう終わっている頃合いだが、やつが言ったことが気掛かりだ」