極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 私は渋面のマール様に、省略した先程の出来事を説明する。事件に魔女が関わっていたこと、メナという女が怪しげな黒い栞をこちらに飛ばしたことなど。

 それを聞いたマール様は顔色を変え、がっと私の肩を掴んだ。

「メナ……だと? もしかして、白髪に白い目の女か!」
「は、はい。そうですが」

 なぜ生きて――そう唇を噛んだ後、彼女は声を張り上げ宣言した。

「とにかく、倒すほどの戦力が揃うまでやつはここに貼り付けておく! 余力のある者は交代で攻撃、少しでもやつを牽制し、時間を稼げ。焼け石に水だが、それしかない」

 この場に白薔薇以上の聖女はマール様のみ。
 速やかに伝令の兵士に聖都に送る内容を伝えると、元々戦い向きでない彼女も武器となる法具を取った。聖力を光の弾に変えて打ち出す、特別製の杖らしい。

「戦闘向きの班は一旦距離を取って集結し、聖騎士たちを援護しつつ、やつを山側に追い込め! 人の住む街へは決して近づけるんじゃないぞ!」
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