極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 王妃様が……寝台で滝のような汗を掻き、苦痛に顔を歪めていた。あの時の連絡は、彼女の容体悪化を知らせるものだったのだ……。

 彼女は涙を浮かべて肩を揺さぶるデュリス殿下の声にも、微かな反応すら返さない。

(そうまでして……もしかすると、世界書はもうどうしようもないほど悪い状況なのかも)

 ここまで彼女が魔物の封印に固執するのも……それを止めてしまうと世界中でとんでもなく恐ろしい出来事が起きてしまうから――そう考えるのが自然だろう。

「母上っ……!」

 そんな中、アルベール様は脇目もふらず駆け寄ると王妃の手に触れようとしたのだが……。

「――貴様ぁっ、今まで何をしていた! こんな時に側に居なかったお前に、母上に触れる資格などない!」

 殿下はその手を思い切り払いのけると、血の繋がった兄の頬を拳で強かに打った。

「……申し訳、ありません」
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