極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 私は真っ白な床、いや……広大な一枚の本のページの上で。
 丸いテーブル席にてお茶を飲む、チェーン付き眼鏡をかけた老女と向き合っていた。

 彼女は言う。

『この世界も、もう少しで消えちゃうのね。私だけの力じゃなく……多くの似た力を持つ子たちが、その人生を捧げてくれたおかげでずいぶんと保ったのだけれど……。本当に、残念なことだわ』
『それじゃ……この世界を治す方法は、もうないんですか?』

 老女は、すべてを受け入れるような静かな目で頷いた。

『ええ。どんなものにも、始まりと終わりがあることだけは避けられないもの。ましてや、こんなおばあちゃんが作った一冊の本が、何百年もとても多くの人々の生活を支え続けたのよ。それだけでもう、奇跡のようなものじゃないかしら?』
『……それは。……そうかもしれませんけど』

 老女の表情はあまり悲しそうには見えなかったが、私の思いを汲み取ってはくれたようだ。しばらく柔らかい表情でじっと見つめた後、ひとつだけ助言をくれる。
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