極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 だが悲しいことに、これほどの苦しみも時間は緩やかに癒し……。

 聖王国の裏側ではティリシャ様が命を擦り減らし、崩壊寸前である世界を支えている。そして聖女会に邪なる欲望を抱く者……ヴィーナのような存在も食い込んできている。

 なら誰かが、秩序を守らなければ。
 私は再び動き始めた……この身を焦がす感情の行き場を求めて。
 あんな悲劇を、二度と起こしてはならない。見つけ出そう、この世界を託せる次の世代の希望を、必ず――。



「――メナ、あなただったのに! どうしてこんなことを……。戦争なんかけしかけて、いったい何が目的なの、答えて!」

 私は再び、柵を握りしめては揺らした。
 メナはそんな私にゆっくりと近づいてくると、顔をその隙間に寄せて囁く。

「あなただけには教えておいてあげる。これは――――――ための、装置なんだよ」
< 478 / 840 >

この作品をシェア

pagetop