極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 いや別に飛びたくは……まあちょっとはその気持ちもないことはないんだけど。
 こっちの国も空から見る景色は綺麗だろうし。でも、渡河中に軍隊から一斉攻撃を受けて真下にドボン、なんてことになったら目も当てられない。

 ここは慎重を期すべきだが、合流するのに時間がかかりすぎるのも好ましくないと、アルベール様は難しい顔をしていた。
 ともかく、現地へ急ごうということで――喉を潤し、休憩を終えた私たちは目指す街へと向かう。


 コルジェという水辺の街に辿り着くと……そこはずいぶんひっそりとしていた。

「静かですね。魔帝国って、どこもこういう感じなんでしょうか?」
「う~ん、僕もこっちに来たことはほとんどないからなぁ。話をラエルから聞いただけでね」

 ラエルさん。魔女帝と共に姿を潜めている……魔帝国の軍隊を率いるというあの男性だ。アルベール様とも親交があるらしく、彼は一時期聖王国に留学していたらしい。
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