極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
「出てるっちゃ出てるが……」
相場より多めに支払ったからか、バーテンは機嫌よくこちらの話を聞いてくれようとしたのだが……彼は表情は曇らせると、声を潜めて酒場の一角を指差した。
「今はやめておきな。ほら……都の方からお偉い帝国騎士様たちが来てよ、河の通行を制限してやがんだ。聞いたとこ、少しでも怪しい素振りがあると、しょっぴかれて拷問されちまうって話でな――」
そうやって帰って来なかった者が何人もいるんだと、バーテンは苦々しい顔を作る。
やはりアルベール様の言った通り、聖都に近づく人間に対し警戒網を敷いているのだ。黒甲冑の帝国騎士たちは暗い雰囲気でもくもくと食事をとっている。ちらっとその表情を見たが、なんだか元気がないというか、生気に欠けたような……。
バーテンは不満そうに、グラスを磨きながら愚痴を囁く。
「いきなりの戦争で、この街のやつらも皆困惑してる。国境に近い街からはごっそり人が兵士に徴収されてよ……おまけに帝国兵を食わすために、街の食糧庫から食い物をあらかた巻き上げていきやがった。ったく、なんだってこのご時世に戦争なんざ。隣国同士仲良くしてりゃいいのによ」
「同感だ。僕らも争いなんて――いや、なんでもない」
相場より多めに支払ったからか、バーテンは機嫌よくこちらの話を聞いてくれようとしたのだが……彼は表情は曇らせると、声を潜めて酒場の一角を指差した。
「今はやめておきな。ほら……都の方からお偉い帝国騎士様たちが来てよ、河の通行を制限してやがんだ。聞いたとこ、少しでも怪しい素振りがあると、しょっぴかれて拷問されちまうって話でな――」
そうやって帰って来なかった者が何人もいるんだと、バーテンは苦々しい顔を作る。
やはりアルベール様の言った通り、聖都に近づく人間に対し警戒網を敷いているのだ。黒甲冑の帝国騎士たちは暗い雰囲気でもくもくと食事をとっている。ちらっとその表情を見たが、なんだか元気がないというか、生気に欠けたような……。
バーテンは不満そうに、グラスを磨きながら愚痴を囁く。
「いきなりの戦争で、この街のやつらも皆困惑してる。国境に近い街からはごっそり人が兵士に徴収されてよ……おまけに帝国兵を食わすために、街の食糧庫から食い物をあらかた巻き上げていきやがった。ったく、なんだってこのご時世に戦争なんざ。隣国同士仲良くしてりゃいいのによ」
「同感だ。僕らも争いなんて――いや、なんでもない」