極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
「……アハハハハ、バカが! 狙われてるのが分かってて、のこのこ姿を現すか。ほら、お前らとっととこいつらを縛り上げ、船でやつらを捕えに行くぞ!」
「ですが……!」
「ですがもなにもない! 逆らってみろ、今ここで燃えかすにしてやる!」

 ゴッとヴィーナの手から火が噴き、恐れ慄く兵士たちが再びこちらににじり寄る。

「魔女帝の出現でこっちに隙を作ろうって魂胆だったろうが、甘かったねぇ。さあ、そろそろ観念しな……」
「君らの方こそ、僕らを甘く捉えすぎじゃないか?」

 状況は変わらず、余裕を滲ませたヴィーナの鼻先に……アルベール様は不敵に笑いを突き付けた。そして――。

「きゃぁぁぁぁっ⁉」

 何も知らない私の喉が放つのは悲鳴。
 だってなにせアルベール様が何もない水面目掛けて身体をぐらりと傾かせたんだもの。
 その行動を頭上からの嘲笑が追う。
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