極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
「アハハハハッ、残念だね。その川は冷たく流れも速い! たとえ潜ろうったって息が続かず溺れるのがオチさ! 死んだ魚みたいに浮いておいで!」

 だが……水面に水飛沫は上がらなかった。
 代わりに――。

「頼みます!」

 アルベール様が向こう岸へ言い放った瞬間。
 ビュオッ――背中側から猛烈な北風が吹きつけて。

「なんっ⁉」
「それじゃ、失礼!」

 見渡す限りの広大な大河が、なんと一斉凍結されてしまった。
 ヴィーナが岸を覗き込むその間に、アルベール様は軽いウインクを残してその場から駆け去ってゆく。

「お、お前ら川におりてやつらを捕まえろ! 船のやつらもだ、逃がしたら承知しないぞ! ぎゃっ!」
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