極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う


「本当に、すみませんでした……。こんな怪我をさせて」
「構わない。君が受けた苦しみは、このくらいで贖えるものではないのだろうから」

 お屋敷の医務室から医療道具を借り、今、私は彼の肩に包帯を巻いている。
 幸いなことにそれほど深くはなく。筋肉の鎧もそうだが、彼の内にある魔力があの刃を押しとどめたのだろう。

「数日もすれば治るだろう。ありがとう……よい手当だった」
「聖女会で勉強したことが役に立ちました」

 ぐるぐると肩を回す彼に、私は力なく微笑む。
 今は、元の状態に戻っていて、私の中で眠っていた本物のシーリは引っ込んでいる。
 だが、胸がちくちくとした感覚で疼くのは、彼女が早く話を聞かせろとせっついているんだろうな。

「……これを、その髪飾りの石と合わせてみてくれ」

 半裸だったラエルさんは、シャツを着直した後、胸元に下げていた首飾りを渡してくる。
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