極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う

7・新人説明会

 新米聖女向け説明会の会場に私たちがたどり着いたのは、丁度それが始まる直前。

 広い講堂の中には、三十人ほどの聖女達があちこちに散らばって座っている。

 アンジェリカの頭を見つけた私はポピアと目配せすると、さりげなく彼女から離れた席を選んだ。しかし、広い聖王国中から集められてこの人数。やはり聖女はとんでもなく希少な存在らしい。

 講堂の時計が十時を指すと、私たちよりやや年上できりっとした焦げ茶お団子髪の女性が、声を張り上げた。

「今期の新たな聖女は全員揃ったようですね。では、これからあなたたちが所属する聖女会において、基本的なことを説明してゆきましょう」

 彼女は、鋭いスクエアフレームの眼鏡をきゅっと押し上げると、テンプレートな女教師スタイルで黒板に字を書き解説してゆく。

「まずは聖女会の沿革……手元教本の三ページを開いてください。この会は、元は聖王国の成り立ちに大きく貢献をしたひとりの聖女の功績を讃え発足した組織であり、その歴史は五百年以上も続いています。言うまでもなく、あなたがたもその歴史に恥じぬよう自らの心を高潔に保たねばなりません――」
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