極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う

45・私の選択

 なんたることだろう……。魔女帝の氷の魔法により、一瞬で決着はついてしまった。
 反乱軍側には百余名の魔女と魔法騎士が集っていたと思われるのに、彼女には傷ひとつ付けられなかったなんて。

 あらためて、一国を率いる帝へと選ばれた彼女の魔力の凄まじさに恐れ入るとともに……それに勝るとも劣らない実力をもっていたという母クラリスに想いを馳せた。いったい、どれだけすごい人だったんだろうか。

「僕たちの出る幕はなかったね」
「まあ、我ら騎士は国を裏で支える役目、でしゃばることもなかろう。よし、まだ動けそうなやつらから捕縛していけ」

 安堵にアルベール様が息をつき、状況を見たラエル兄さんが素早く指示を下してゆく。とはいえ、ほとんどが地面に倒れて意識はないようで、このまま放置しておいても問題なさそうだ。
 その様子を眺めていた魔女帝は黒い桂冠を乗せた頭を左右に軽く振ると、ため息を吐いた。

「情けない……この魔帝国より集められし有数の魔女たちが、このような醜態を晒しよって。……しかし、どこか本来の力を残していなかったようにも思う……。こやつら、一体何をさせられていた?」
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