極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 教本によると階級は六つ。
 目覚め立ての“翠双葉”から順に――黄雛菊(イエローデイジー)紅牡丹(レッドダリア)蒼百合(ブルーリリー)白薔薇(ホワイトローズ)、それから最上級の金盞花(カレンデュラ)

 中でも全聖女垂涎(すいぜん)の金盞花――その称号を持つ女性は常に三人のみ。
 “知”、“力”、“心”、三つの要素を司る三乙女として、王国民たちの崇敬を欲しいままにしているらしい。

 もちろん階級は名ばかりの称号じゃなく、上がるたびに報奨金もアップする。
 蒼百合以上の階級であると認められれば、実質貴族入りを果たしたのと同等の権威と生活水準を得ることができるというから驚きだ。

(わぁ……本当に人生一発逆転って感じ)
(だね~)

 おそらく私やポピアのようなふわっとした子の方が少数派なんだろう。見渡せばここに集う誰しもの背中から、成り上がってやるという意思のようなものが感じられる。

「これら事実を踏まえた上で、皆さんには王国の顔であるという自覚を強く持ち、聖女の品格に足る行動を心がけてもらいます。決して我欲に流されたり、道義に(もと)るような行動は慎むように。そこのふたり、お遊びではないんですよ」
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