極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
「あの……ちょっとだけ遅れていいですか? なんだかやる気がでなくって。あはは……すみません」

 こんなことを言って聖女失格だなと頭を掻いていると……班長はこちらをじっと見つめた後、ふうと息を吐いて隣に並んだ。実はあたし、結構同年代ではのっぽな方で、この人よりも背が高いのだけど……隣に並ばれると、彼女の方がぐんと大きな存在に感じてしまう。

「まあ、このような事態にそれぞれが悩みを抱くのは仕方のないことです。私だって……正直一旦戦いが始まれば平静でいられる自信はありませんからね」

 真面目な彼女の顔を見るとより一層後ろめたく、あたしは今考えていることをつい口に出す。

「……違うんです。あたしってば、こんな時なのに……シーリのことばっかり考えてて。しかも、心配とかじゃなくて、ちょっとやっかみや嫉妬みたいな。どうして……こんなに違うんだろうって」

 シーリを送り出した時に頑張ったみたいに、彼女を大切に思う気持ちは本心だ。でも、それとは別に……どうしても悔しさというか、もどかしさというか。劣等感みたいなのがあたしの中には燻っていて。それが自分でも嫌だった……。こんな時に、一番大事な友達を純粋に心配してあげられないのか、あたしは……って。
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