極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
「あたし……本当は聖女になるの、なんていうかすごい軽い気持ちだったんです。実家が服屋をやってて……あたし自身、そっちの仕事が好きだったし。女の子でもやれる仕事だから、いざとなれば跡を継いだりもできる」

 シーリのマントを縫った時も、あたしはやっぱり服屋の子なんだってしみじみ思ったもの。それくらい……子供の頃からの習慣ってのは、人生に染み付いていて。

「でも、せっかく聖女の資質に目覚めて無駄にするの、すごくもったいないじゃないですか……。だから……ちょっと間聖女として気楽に働いて、芽が出なかったら実家に戻って家の仕事を継いだらいいかって。……そんな不純な気持ちでした」

 口に出すと、もやもやが止まらなくって。
 でも、こんな恥ずかしい自分の独白をミシェル班長は黙って静かに聞いていてくれた。

「聖女のお仕事、なんだかやってみたら思ったより楽しくて。周りは皆いい人だし、人の役に立てるし……。なにより、シーリがどんどんすごいことを成し遂げてくのを近くで見てると、自分のことみたいに嬉しかった。あの子ってば、どれだけ立派なことをしても、目線が変わらないんです。偉ぶりもしないし、卑屈になることもない……そういうところが大好きで、友達として安心して傍にいられたんだと思います。だけど……」
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