極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 でも……生きてる。皆も……。
 肩で息をしながら振り返ると、そこには全員の笑顔がある。
 よかった……それに笑みで返すと、私は髪留めを外し手のひらに乗せた。

 さらさらと……それは役目を終えたかのように端から粒子になって崩れてゆく。

 元のシーリともこれでお別れだ。彼女のおかげで歩むことになった二回目の人生は、辛いこともあったけど……なによりたくさんの人たちに出会えて、楽しかった。

 寂しい、けれど――ありがとう。ただひとつ感謝の念だけを込め、私はそれを空へと放した。

 しばらく、息を整えた後……。
 私たちは倒れたまま動かないメナへと近づいていく。

「道理だな……。所詮、憎しみに身を焦がし堕落した聖女。君のような特別な存在に敵うはずもなかった」

 メナは口元を皮肉気に緩め、足掻こうとせずに告げる。
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