極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
「私も、ロバートさんが見えました。ほんの一瞬ですけど」

 ――ずっと、ふたりのことを見守ってくれていたんじゃないでしょうか。
 私がそう言うと、ルイーゼ様は「そうかもしれないわね」、と微かに口元を綻ばせ……そして立ち上がる。

「さあ、後はあれを……世界の再構成を止めないと。ヴァシリーサ様にはこちらで虚無の在処を停止させる方法を調べてもらい……それでだめなら、今からでも聖都に戻って世界書に干渉できれば、なんらかの手立てが見つかるかも」
「時間的には厳しいですが、やるしかないですね。最悪、聖女と魔女協力し、虚無の在処を破壊してみるか……?」
「どうなってしまうか分からんし、最後の手段だな」

 こうした対策は、世界に影響を与えるため軽々しく行えない。
 現状で考えられる手段を元に……慌ただしく動こうとした私たちの前で。
 それまでじっと沈黙していたメナが言葉を放った。

「どうにか……できるかもしれない」

 全員の視線が彼女に集まる。
 そんな中、メナは身体を起こすと、失われたものと思っていた紫のハードカバーを再び生み出し、私たちに説明した。
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