極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
「あの破壊を……ベセルへ送られた分の魔力を上回る、創造の力で押し返せば……」
「虚無による破壊と対になる創造の力を月に送り込み……あの現象を塗り替えようというの?」

 ルイーゼ様が継いだ言葉にメナが頷くが、そこで彼女を糾弾したのは厳しい声。

「ふん……殊勝なことじゃが、どうして急に協力する気になった? 贖罪だとでもいうつもりか?」

 魔女帝が放つ不信感を、メナは首を振ることで否定する。

「……こんなことで、やったことが帳消しになるとは思わない。でも、さっきので昔を……兄さんが居てくれた時のことを思い出したんだ。顔向けできなくなるようなことは、もうしたくない」

 メナは、兄を想うように光の消えたブローチを握りしめ、それきり何も言わなくなった。魔女帝は冷たい表情で彼女をじっと見つめていたが、ここは矛を収めると決めたらしい。

「ふん……どの道そなたの処遇に掛ける時間など今はないか。じゃが問題は……虚無の在処が機能不全に陥ってしまっていることじゃ」
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