極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 でも、あのずっと遠い星の海の合間にも……私たちが虚無と呼ぶ暗闇の中にも、私たちと同様に希望と可能性を求めて手を伸ばす存在が生まれたりするのなら。

 私は語り掛けてみることにした――この身体に宿る闇の魔力に想いを委ねて。

 ――聞こえますか? 私たちは、あなたたちと奪い合いたいわけじゃない。

 ――ひとつの行き違いが重なって、この場所を作り直そうとした人がいたけれど……。もう、彼女の想いは叶ったから。だからどうか……この世界を消してしまわないで。

 ――そしてどうかあなたたちも、この世界の一部として、どうか私たちと共に支えて欲しい。

 ――このちっぽけだけど、たくさんの可能性に満ちた、素敵な場所を……。

 答えは返らない。
 でも少しずつ、手のひらから感じる圧力が、弱まっていく……。

「あっ……空が!」
< 733 / 840 >

この作品をシェア

pagetop