極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 図星を突かれ、私は足先に転がる小石に視線を逃がす……。
 変人なのに、時々妙に的を得たことを言うこの人のこういうところ……つい敬遠したくなる。

 でも……少なくとも悪い人じゃないし。私の力を必要としてくれているから……嫌いになったりはできないのだけど。

「ま、概ねその見解で合ってるよ……私は自己満足を優先したい側の人間だから」

 そこで肩の力を抜いてふっと笑ったペーレ室長が持ち出したのは……私にとって触れられたくない部分の話題で――。

「この話には他意がないことを、先に断っておこう。リナ君、確か……君の母上も聖女病で亡くなったんだったね?」
「……そうですけど。そのこと室長に何か関係があります?」

 つい身構えた。
 ややつっけんどんな返しになってしまったけど、それも仕方ない。
 私もまだ、自分の母が亡くなったことを受け入れられていない部分があるから……。

 聖力過剰生出(せいしゅつ)症候群――通称、聖女病。それが私の母の命を奪った病気だ。
 今から十年程前……その進行を弱める薬は作られていたけど、治療には程遠く……。
< 741 / 840 >

この作品をシェア

pagetop