極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
「状況が変わったのは、ある若い先生が現れた時だ。その人が、未熟な私に寄り添い、色んなことを教えてくれた。どうも……彼の妹さんも同じ症状で、聖女会に入会できたはいいが苦労しているらしい」
大変な時代の思い出を語っているはずなのに……なぜだか彼女の表情は、いつになく嬉しそう。
「先生はこういって励ましてくれたよ。『いつか僕が必ず聖女病の治療薬を完成させてみせる。そのために今、法具開発研究所というところに出入りさせてもらっているんだ。君もいつか見学に来るといい』ってね。未来ではきっとこんな病、寝てれば治るようになるって明るく笑い飛ばしてくれたんだ」
室長は、その時はそういう場所があるのかとぼんやり興味を持っただけだったそうだ。
でも、その先生と何度もあって話をするにつれ、次第に法具――聖力を糧として動く道具のことをもっと知りたくなってきたのだとか。
「彼が聖力で動くおもちゃを作ってプレゼントしてくれてね。今でも、自分の部屋に大事に飾ってある。あれは私の身体に燻る聖力をわずかなりとも発散させてくれ……なにより、大きな気持ちの支えとなったから。やがて私は彼と同じ研究がしたくなり、法具の学術書をせがむようになった。聖女会に入会するまでの苦しい三年余りをそれに没入し、情熱を注ぐことで乗り切ったんだ」
大変な時代の思い出を語っているはずなのに……なぜだか彼女の表情は、いつになく嬉しそう。
「先生はこういって励ましてくれたよ。『いつか僕が必ず聖女病の治療薬を完成させてみせる。そのために今、法具開発研究所というところに出入りさせてもらっているんだ。君もいつか見学に来るといい』ってね。未来ではきっとこんな病、寝てれば治るようになるって明るく笑い飛ばしてくれたんだ」
室長は、その時はそういう場所があるのかとぼんやり興味を持っただけだったそうだ。
でも、その先生と何度もあって話をするにつれ、次第に法具――聖力を糧として動く道具のことをもっと知りたくなってきたのだとか。
「彼が聖力で動くおもちゃを作ってプレゼントしてくれてね。今でも、自分の部屋に大事に飾ってある。あれは私の身体に燻る聖力をわずかなりとも発散させてくれ……なにより、大きな気持ちの支えとなったから。やがて私は彼と同じ研究がしたくなり、法具の学術書をせがむようになった。聖女会に入会するまでの苦しい三年余りをそれに没入し、情熱を注ぐことで乗り切ったんだ」