極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う

51・忙しくも愛おしいひととき

 シャカシャカ……カリカリカリ……ペラペラリ。

(え~……聖王国のこの街の教会資料は……これだな。なるほど子供さんが生まれたから退職予定と……じゃあここには、補充人員を募集かけておこう。それと……)

 聖王国と魔帝国、ふたつの大きな国の国民たちを苦しめた戦争騒ぎから数ヶ月。
 大聖堂の一室で、こうして私はデスクワークに忙しく両手を動かしている。

 作成した他所の街への指示書を封筒に閉じ込んでいると――。

「…………あ~もうっ、限界ッ! あたしお茶入れてくる~っ!」

 ダン、とポピアが勢いよく机を叩いて立ち上がり、わしゃわしゃ頭をかき混ぜながらすっ飛んでった。書類整理が煮詰まり台所へ逃げ出す彼女を見るのも、今日でもう三度目。苦手な仕事なのはわかるけど、とはいえ自分から志願したからには、精々踏ん張ってもらわないと――。
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