極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
◇
それから三日後――。
「……さぁて、行きますか」
私は、目立たないような服装に着替え、大きめの旅行鞄を片手に大聖殿の敷地をこそっと抜け出す。
同行者は連れて行かない。部屋に残したのは皆への書置きと、国王夫妻への説明の手紙だけ――。
これから……私はこの世界を長い時間をかけて回る。
夢でルシエさんに色々なことを教わりつつ、よりもっと、この私たちが生きる大地の形を心に刻むために。
出発すれば……来たるべきその日まで、聖王国に帰ってくることはない。事前にペーレ室長に緊急のためだと言って、サンホワイトのブローチに通信用の機能を持たせる改造をしてもらってあるから、万が一何かあったとして、連絡はそれで事足りるはず。
この大陸の国家がひとつの文化を持つ民から派生しているのは幸いだった。別の言葉を習得する必要もないまま、他国へと移動できる。トラブルはありきかもしれないけど、奇跡の力があれば、なんなりとなるでしょう、多分。
それから三日後――。
「……さぁて、行きますか」
私は、目立たないような服装に着替え、大きめの旅行鞄を片手に大聖殿の敷地をこそっと抜け出す。
同行者は連れて行かない。部屋に残したのは皆への書置きと、国王夫妻への説明の手紙だけ――。
これから……私はこの世界を長い時間をかけて回る。
夢でルシエさんに色々なことを教わりつつ、よりもっと、この私たちが生きる大地の形を心に刻むために。
出発すれば……来たるべきその日まで、聖王国に帰ってくることはない。事前にペーレ室長に緊急のためだと言って、サンホワイトのブローチに通信用の機能を持たせる改造をしてもらってあるから、万が一何かあったとして、連絡はそれで事足りるはず。
この大陸の国家がひとつの文化を持つ民から派生しているのは幸いだった。別の言葉を習得する必要もないまま、他国へと移動できる。トラブルはありきかもしれないけど、奇跡の力があれば、なんなりとなるでしょう、多分。