極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う

8・新米聖女の忙しい日々

 新米聖女の朝は早い。

「ポピアっ、紋章忘れ! 先輩に怒られるよ!」
「あ、ホントだ! ちょっと待って、わぎゃあ!」

 出がけに身だしなみを指摘すると、ポピアが寮の部屋の扉枠に足を引っかけ、悲鳴が飛んだ。

 そして半泣き顔で戻って来た彼女の胸に輝くは、翠の双葉模様の美しい石。
 サンホワイトと呼ばれる、ランシルエルトでもほとんど産出しない聖力を帯びた超希少鉱石だ。これには特殊な細工が施され、持ち主の登録された階級によって色と表面に映る模様が変わる法具でもあるのだとか。

「ほら、しゃんとして。朝が弱いのが顔に出てるよ」
「うう……お姉ちゃぁん」

 ポピアの姉になった覚えはないが……。
 さっきので乱れた服装を整えてやり、おかしいところはないかもう一度互いに確かめ合うと、私たちは朝一番のお仕事に出動した。
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