極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 虚無の在処の作動座標は、もう魔女帝が探ってくれているから任せて大丈夫。
 となると、残る問題は……無事に元の世界に通り抜けた後のこと。

 周囲の空や海ごと、この大陸があちらの空に出現し、そのまま落下するとすれば……。
 事前の想定だと、ルシエさんが元の世界との繋がりを辿り出現位置を……広い海洋の上などの軟着陸できるベストポジションへ誘導してくれるはずだったが、多分そこまで厳密な調整は効かない。

 空中のどこかならまだ運がいい、でも万が一……陸地の上でもに出現してしまったら、絶対に助からない。
 思わず言葉に詰まってしまうそんな私の肩を叩いたのは……。

「全てを君が背負い込む必要はない。大陸の着床は任せろ、私がやる」
「できるの? メナ」

 白い髪の魔女メナ――ルイーゼ様が代弁してくれたその疑問に、間を置かず彼女は頷く。

「やらざるを得ないんだ。どうにかしよう……今日のことを見据えて、私も長い時間ずっと準備をして来た。この蓄えた力を、今度は……もっと違うことのために使いたい」
< 815 / 840 >

この作品をシェア

pagetop