極貧孤児に転生したので、親を探して文句を言おうと思う
 でも……心のどこかでは誰かのことを気にしながら生きていて……。
 寂しくなった時は、ふと立ち止まり周りを見渡せば……これまでの記憶が眩い道標となって、私たちを再び近くへと引き寄せてくれるはずだ。

 そうすれば、いつかのように楽しく笑い合うことだってできる……。
 だから……この先も――。


(うん……大体こんなところかな。ここまでのお話は……)

 食後ゆっくりと休憩がてら誰にも見せない秘密のノートを広げていた私は……筆のインクを拭ってペン立てに戻し、午後の畑作業に戻ろうと立ち上がる。ポピアとの騒がしい寮生活もずいぶん楽しかったけれど、こうして自分だけの部屋があるっていうのも、またいいもの。

 階下に降りてゆくと、ゆったりとテンポよく流れていた牧歌的な演奏が止まり、アルベール様が顔を上げた。

「そろそろ行くかい?」
「はい。ありがとうございます、手伝ってもらって」
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