ダウナーちゃんは死にたがり
伊織は空を見上げたまま答える。

「消えるの、早いじゃん」

風が吹き、

亮哉の指先に挟まれた煙草の火が、赤く揺れた。

「ちゃんとそこにあったのに、すぐ消える。

形も残らないし。」

「相馬っぽい発想。」

「良い意味だといいな」

「良い意味だよ」

伊織はフェンス越しの空を見た。

白い。

どこまでも薄い色。

「……ねぇ、宇野くん。」

「ん。」

「煙草、今日何本目。」

「三本目くらい。」

「え......まだ昼休みなのに?」

「なんか相馬に引かれてる気がする。」

「うん、ちょっと引いてる。」

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