敗戦の姫ですが敵国の皇帝に狂おしく溺愛されて逃げられません
「日が明けると……お前を欲してしまう」

その言葉に、胸が強く鳴った。

(また……)

ついさっきまで離れていたはずなのに。

もう、この人は――迷いなく距離を詰めてくる。

衣がほどかれ、空気が肌に触れる。

そのたびに、逃げ場がなくなっていく。

「……玲華」

名前を呼ばれる。その響きが、やけに甘い。

「もう、分かっているだろう」

指先が私の入り口をなぞるだけで、体が震える。

抗おうとしても、できない。

「お前は……俺を求めている」

低く、言い切られる。

「……蒼玄が、触れるから……」

かすれた声で答えると、彼の目が、わずかに細められた。

「ああ、そうだ」

さらに引き寄せられる。逃げる余地など、最初からない。

「俺が触れたら……お前も俺を欲しろ」
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