家も仕事も失いましたが、一夜の恋で授かったお腹の子ごと若手社長に溺愛されています
「くすぐったいな……。でも、ありがとう。ミカくんもとっても素敵」

 明莉はつい照れてしまった。

 それでもしっかりお礼を言った。

 自分からも巳影を褒める。

 実際、巳影は格好も、それから自分たちをエスコートしてくれる姿も、とても格好良い。

 見た目だけでなく、行動からも彼のことを素敵だと、改めて噛みしめてしまった。

「ありがとう。もちろん莉奈もだ。最高にかわいいぞ」

 車の前に着いてから、巳影がおくるみの中の莉奈を覗き込んだ。

 莉奈は眠っているので、小声で褒めてくれる。

 その言い方も表情も、莉奈を心から愛していると伝わってきて、明莉をさらに幸せにした。

「さぁ、出発しようか」

 音もなく自動で開いた車のドアの前で、巳影が宣言する。

 今日は運転手がついているのだ。

 明莉と莉奈は巳影のエスコートで車に乗り込み……神社へ向かって出発した。
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