家も仕事も失いましたが、一夜の恋で授かったお腹の子ごと若手社長に溺愛されています
 巳影たちの乗る車は運転手が神社の前まで回してくれる。

 少し待つことになるが、巳影が「駐車場まで歩くより楽だろう」と言ってくれたのだ。

 こんな小さな点も、巳影は本当に明莉たちを大切にしてくれるのだ。

 車が来るまで、他の人たちもなんとなく一緒に待つことになった。

 そこで巳影が、なにかに気付いた顔をした。

「そうでした! お義父さん、先ほどのお写真を見せてくださいませんか?」

 明莉の父に向かってそう頼む。

 ご祈祷前に撮った写真のことだと、明莉もすぐに気が付いた。

 そういえばちょうど呼ばれて、後回しになっていたのだ。

「私も見たいな」

 どんなふうに撮れていたか、一気に興味が湧いて、明莉からも頼んだ。

「もちろんだとも!」

 二人からの要望に、明莉の父はいそいそとポケットからスマホを取り出した。

 嬉しそうな手付きでスマホを操作して、こちらへ差し出す。
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