家も仕事も失いましたが、一夜の恋で授かったお腹の子ごと若手社長に溺愛されています
「わぁ、綺麗に写ってる! ありがとう、お父さん」

 写真を見た明莉の頬は緩んだ。

 本当に写真は綺麗に撮れていたし、被写体の三人も理想的なポージングと表情だったからだ。

 隣で覗き込む巳影も満足げだ。

「良く撮れただろう。お父さんは、最後のこれが特に気に入ったんだ」

 二人の良い反応を見た父は、嬉しそうになった。

 明るい声で自慢げに言ったが、その後、スマホの画面をいくつかフリックした。

 そして出された写真に、明莉と巳影は目を真ん丸にしてしまう。

 ポージングはここまでの写真と変わりなかった。

 違うのは表情だ。

 父が「にっこり笑って!」と言った通り、二人は満面の笑みだった。

 明莉は頬が色付きそうになるのを感じた。

 自分たちの幸せな気持ちが全面に出ていて、ちょっと恥ずかしいくらいだったのだ。
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