皇命婚と告げた運命の伴侶に恋情を贈る
メリハ族は病気、外傷を問わず完璧に治せる特別な治癒の力がある。

現在大陸には魔力量の多い者、魔力操作に長けた者も多く存在するが、治癒魔術を使える者はとても少ない。

魔力量の多い者なら相手への魔力譲渡で体力や魔力の回復くらいはある程度できるが、治癒はできない。

メリハ族はアクール大陸を自身の住処として創成した精霊族の王子とウキヌの森に住んでいた少女が恋に落ち、誕生した一族だと伝承されている。

彼らはウキヌの森近くに住居を構え、精霊を敬い、共存し、愛情をとても大切にして暮らしていた。

精霊の王子の伴侶となった少女は銀色の髪、左右異なる色の目をもっており、後に敬愛を込めた子孫たちからメリハ姫と呼ばれるようになったそうだ。

希有な力を秘めたメリハ族は時の権力者たちから狙われ、自由と命を脅かされてどんどん数を減らした。

現代では、貴重な力を守るため国を超えてメリハ族保護同盟が結ばれている。

けれど法の目をかいくぐり、邪な考えを持つ者は後を絶たない。

そのためメリハ族は出自を隠し、ウキヌの森を離れて散り散りに暮らし、命を守ってきた。
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