皇命婚と告げた運命の伴侶に恋情を贈る
「俺からも追加の報告だ。キラナ嬢の薬は素晴らしい。彼女の治癒の力が練り込まれているのはもちろんだが、薬草の効用を引き出す掛け合わせ方が斬新かつ抜群だ。帝国内の薬師たちに教えてもらいたいね」
「キラナに伝えておく。喜ぶだろう。ありがとう、ブライアン」
彼女の嬉しそうな表情が思い浮かび、頬が自然と緩む。
「お前がそんな顔するなんてなあ、政略結婚とは思えない変化だな」
「政略結婚など最初から存在しない。少なくとも俺にとっては」
からかいまじりの幼馴染みに断言する。
あの日、砦の一室で初めて本物の彼女に出会った瞬間、恋に落ちた。
いや、本当はもっと前から彼女を想っていたと、あのとき気づかされた。
名乗られたわけではなかったが、俺に語りかける声、銀の髪と琥珀色と紫色の目に通信魔具で話していた彼女だとわかった。
そして、ワクス前団長がキラナについて教えてくれていた理由が、彼女のもうひとつの目の色を見て、やっとわかった。
前団長は俺とは違う場所で闘っており、戦闘が終わった際に訃報を知った。
こらえきれない悲しみの中、せめて今後は俺が前団長の家族を守りたいと思ったのに、不覚にも俺自身が深手を負ってしまった。
「キラナに伝えておく。喜ぶだろう。ありがとう、ブライアン」
彼女の嬉しそうな表情が思い浮かび、頬が自然と緩む。
「お前がそんな顔するなんてなあ、政略結婚とは思えない変化だな」
「政略結婚など最初から存在しない。少なくとも俺にとっては」
からかいまじりの幼馴染みに断言する。
あの日、砦の一室で初めて本物の彼女に出会った瞬間、恋に落ちた。
いや、本当はもっと前から彼女を想っていたと、あのとき気づかされた。
名乗られたわけではなかったが、俺に語りかける声、銀の髪と琥珀色と紫色の目に通信魔具で話していた彼女だとわかった。
そして、ワクス前団長がキラナについて教えてくれていた理由が、彼女のもうひとつの目の色を見て、やっとわかった。
前団長は俺とは違う場所で闘っており、戦闘が終わった際に訃報を知った。
こらえきれない悲しみの中、せめて今後は俺が前団長の家族を守りたいと思ったのに、不覚にも俺自身が深手を負ってしまった。