皇命婚と告げた運命の伴侶に恋情を贈る
大切な妻の身の回りの準備をするのは当然だと、礼を伝えるたびアレン様に言われるが、やはり心苦しい。

せめてなにかお返しをしたいと伝えたところ、傍にずっといて、体を大切にしてほしいと真剣な表情で言われた。

なにか形あるものを贈りたいと訴え、話し合った結果、互いに贈り合うお揃いの結婚指輪を準備した。

とはいえ、やはり彼の負担のほうが大きく、私も腕輪を贈りたいと密かに考えている。

魔術騎士団の制服の袖で彼の痣は隠れるのだが、以前の私のように、彼は普段包帯を巻いている。

仕事の邪魔にならないものをいずれ贈れるよう今は機会を窺っている。

三日前に義母が領地から戻ってきた。

トゥーイッラ公爵夫人として皇帝陛下の誕生式典に出席するためだ。

その日は久しぶりに義父が屋敷に帰ってきたので、義両親に改めてアレン様と一緒に結婚のご報告、挨拶を行った。

書面や人を介しての義両親との挨拶は数回交わしていたが顔を合わせるのは初めてで、緊張する私を終始アレン様は気遣い、場を取り仕切ってくれていた。
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