皇命婚と告げた運命の伴侶に恋情を贈る
症状を聞いて、王女同様に処置していく。
片目を失明しかかっている侍女、腕にひどい切り傷と打撲の侍女……重傷者が多く、焦りそうになるができる限り落ち着いて順番に治癒していく。
最後のひとりの治癒が終わったときはもう立っているのがやっとで、目の前がぼんやり霞んでいく。
ひどい頭痛と倦怠感で吐き気もあったが、助けを必要としている人たちの力になれたのは嬉しかった。
もう少し私に体力や魔力があればと願うのは我がままだろうか。
治療を終えた侍女たちが私を介抱しようとしてくれるのを、義母が阻止し、無理やり彼女たちを追い出そうとする。
そのとき、室外から大きな声と足音が聞こえてきた。
同時に懐かしく安心する魔力を感じ、張り詰めていた気持ちが緩む。
部屋に凄まじい冷気が入り込み、荒々しく扉が開かれ、室内が騒然とする。
グリナダ王国の騎士たちの制止を振り切り、入ってきた男性が大きな声で叫ぶ。
「キラナ!」
「……アレン、様……」
私の力ない声が届いたのか、アレン様がテラスに視線を移す。
そしてテーブルに縋るように立つ私を見た瞬間、すぐにやって来て私の体を抱きかかえた。
「大丈夫か!? 遅くなってすまない……!」
周囲の冷気に不似合いな大きく優しい手が私の頬を包む。
秀麗な面差しを痛みをこらえるかのように歪めて、制服のマントを素早く外し、いつかのように私の体を覆う。
安心させるように長い指で私の頬をなぞり、私の顔をそっと自分の肩に押しつけて強く抱きしめる。
私に触れる彼の指先は微かに震えていた。
片目を失明しかかっている侍女、腕にひどい切り傷と打撲の侍女……重傷者が多く、焦りそうになるができる限り落ち着いて順番に治癒していく。
最後のひとりの治癒が終わったときはもう立っているのがやっとで、目の前がぼんやり霞んでいく。
ひどい頭痛と倦怠感で吐き気もあったが、助けを必要としている人たちの力になれたのは嬉しかった。
もう少し私に体力や魔力があればと願うのは我がままだろうか。
治療を終えた侍女たちが私を介抱しようとしてくれるのを、義母が阻止し、無理やり彼女たちを追い出そうとする。
そのとき、室外から大きな声と足音が聞こえてきた。
同時に懐かしく安心する魔力を感じ、張り詰めていた気持ちが緩む。
部屋に凄まじい冷気が入り込み、荒々しく扉が開かれ、室内が騒然とする。
グリナダ王国の騎士たちの制止を振り切り、入ってきた男性が大きな声で叫ぶ。
「キラナ!」
「……アレン、様……」
私の力ない声が届いたのか、アレン様がテラスに視線を移す。
そしてテーブルに縋るように立つ私を見た瞬間、すぐにやって来て私の体を抱きかかえた。
「大丈夫か!? 遅くなってすまない……!」
周囲の冷気に不似合いな大きく優しい手が私の頬を包む。
秀麗な面差しを痛みをこらえるかのように歪めて、制服のマントを素早く外し、いつかのように私の体を覆う。
安心させるように長い指で私の頬をなぞり、私の顔をそっと自分の肩に押しつけて強く抱きしめる。
私に触れる彼の指先は微かに震えていた。