皇命婚と告げた運命の伴侶に恋情を贈る
『悪い、キラナ。もしかしたらイスズが部屋に行くかもしれない。どうもミクス殿下とブライアンを強引に説得して、キラナの臨時世話係兼護衛に就任したらしい。俺も今初めて聞かされたんだ。迷惑なら追い返せばいいから無理するな。なにかあればすぐに連絡を……』


「失礼ね、ちゃんとご挨拶したわよ。今から親交を深めるのだから邪魔しないで。あなたは最愛の妻がこれ以上危険な目にあわないように、対策をまとめなさいよ」


『まさか、イスズ? もう着いたのか? キラナはどこだ? なにもしていないだろうな、キラナはどうした? 代わってくれ』


「必死すぎでしょ……はいはい、どうぞ」


そう言って、通信魔具を渡される。


「アレン様、あの、ご心配ありがとうございます。驚きましたが、大丈夫です」


『すまない、キラナ。メアリから報告は受けているが体調は大丈夫か? イスズは信用できる人間だから安心していいが、迷惑なら追い出すように。なにかあればすぐに連絡して。今夜は部屋に戻るよ』


アレン様の優しい声に心が温かくなり、体中を包まれているような気持ちになる。


「私と対応が違いすぎない? 失礼すぎるんだけど」


横から不満そうに眉根を寄せたイスズ様がつぶやく。

その様子がなんだかおかしくて笑ってしまう。

するとイスズ様がとても嬉しそうに目を輝かせた。

アレン様との通信を終えた後、改めてイスズ様が説明してくださった。
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