皇命婚と告げた運命の伴侶に恋情を贈る
それから自国内で綿密な協議を重ね、さらにグリナダ王国側とも連絡を取り、詳細な日時と場所が決定した。

護送に向けての準備も着々と進められ、忙しく日々を過ごす内にあっという間に出発前夜を迎えた。

運命の伴侶についての疑問、不安は今も私の心の奥底に燻っている。

相変わらず多忙な彼はあまり屋敷には戻らず、ふたりの時間が取れていない。

私も薬草と薬の準備や確認を行ったり、トルン医師のもとに出向く機会が多く、すれ違っているせいもある。

忙しくしている間は運命の伴侶について気を取られずにいられる。

だけどそれではなんの解決にもならないとわかっていた。

王女は強制送還に不服なうえ、監視され閉じ込められる日々に不満をこぼし続けているらしい。

高貴な立場上無下にはできず、専らアレン様やミクス皇太子殿下が対応に当たっているそうだ。

王女はアレン様と接する機会が多くなり、今では私と離縁して自身と縁を結び直せばいいなどと話しているらしく、アレン様が不機嫌も露わに言い捨てていた。

王女の提案は私の胸に重くのしかかる。

私の醜い嫉妬心を知ってか知らずか、アレン様は心配しなくてよいと何度も安心させるように言ってくれるが、そのたびにどうしても運命の伴侶としての縛りが頭をよぎる。
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