皇命婚と告げた運命の伴侶に恋情を贈る
そして、ツヴァル公爵家と王太后の恐ろしい陰謀が明らかになった。

ツヴァル公爵家はミクス皇太子殿下が秘密裏に調査していたとおり、私利私欲を肥やすためメリハ族を利用し虐げ、過去には無理やり他国や他国の貴族に嫁がせてもいたそうだ。

愛情を大事にするメリハ族にとって無理強いはもちろん愛する人と引き離されるのは衰弱につながる。

結果としてグリナダ王国内で生活していたメリハ族はこの数十年で激減していたそうだ。

しかも他国から強制的にグリナダ王国へ移動させていたメリハ族も存在したらしい。

そしてそのツヴァル公爵家の悪事を王太后はすべて知って黙認し、手を貸してもいたらしい。

なぜメリハ族保護の先頭に立つはずの王太后が、正反対の行動に出たのか。

それは王太后がメリハ族をずっと憎み、嫌っていたからだったらしい。

亡くなった前グリナダ王国国王の前妻はメリハ族の出身だった。

前国王は前妻を深く愛し、大切にしていたらしい。

亡くなった際には憔悴し、しばらく公務に復帰できなくなったほどに。

前国王には王子がひとりしかおらず、国の将来を憂いた重臣と空いた王妃の席に自分の娘を嫁がせたいと野心を抱く重臣たちで当時国内は荒れたそうだ。

収拾をはかるため、国内で大きな権力を持つツヴァル公爵家の令嬢が後妻となった。

表向きは政略結婚だが、ツヴァル公爵家のはずっと密かに前国王を慕っていたらしい。

そのためこの婚姻を心から喜び夫を一心に愛したという。

けれど、彼は政治的見解と立場上、新妻を大切にしたが心の奥底ではずっと亡き妻だけを想っていたらしい。
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