皇命婚と告げた運命の伴侶に恋情を贈る
その後、日常に戻った私は、改めて治療院への仕事復帰を望んだが、アレン様は渋い顔をしていた。


『黒幕が捕まったとはいえ、メリハ族への脅威がすべて去ったわけじゃない。キラナが俺のいないところで危険な目に遭うのは耐えられない』


心配するアレン様にミクス皇太子殿下とトルン医師は呆れながらも、一応の理解を示していた。

最終的に城への行き来はアレン様とともにし、アレン様不在時には騎士団の方が送迎をしてくださることで仕事復帰が認められた。

申し訳なさも大きかったが、アレン様やミクス皇太子殿下、トルン医師に説得されたのは記憶に新しい。


「話は戻るけど畑に行くのよね、ひとりで大丈夫? ちょっと後輩の様子確認だけ待ってもらえる? 付き添うから」


「大丈夫、俺がいる」


長い足で近づいてきた長身の男性が私の抱えていた荷物を取り上げ、イスズ様の問いかけに返答する。


「アレン様?」


「お疲れ様、キラナ。畑に行くときは連絡するように伝えただろ」


「ですが、摘む薬草の種類は多くないですし、アレン様はお忙しいでしょう」


「今日の仕事は終わっているから気遣いは不要だ。今は大事な時期だってトルン医師もおっしゃっていただろ。ちゃんと頼ってほしい」


アレン様が困ったように眉根を寄せる。

私の仕事終わりの時間を見計らい、迎えに来てくれたらしい。
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