皇命婚と告げた運命の伴侶に恋情を贈る
アレン様とともに畑に向かい、作業を終える。

と言っても、ほとんどをアレン様が引受けてくださっていた。


「お腹が張ったりしていないか?」


「大丈夫ですよ」


そっと私のお腹に大きな手を当てている彼に答える。

今、私のお腹の中には新しい命が宿っている。

誕生式典のすぐ後に体調不良が続いたため、判明し、私たちは幸せに包まれていた。

アレン様は妊娠がわかった日からずっと私以上に私の体を心配し、これまで以上に過保護になり、気にしてくれている。

トルン医師にも積極的に質問し、診察を受けるときはできる限り付き添ってくれている。


「産まれた後、キラナと赤ちゃんの体調が落ち着いたら、一緒に辺境伯邸に行っておふたりに報告しよう」


「はい」


優しい提案にうなずく。


「……その後に、俺たちの結婚の祝いもきちんとしよう」


「え?」


「急ぐつもりはない。何年先になってもいい。俺たちの結婚は慌ただしかったから……キラナさえよければ内輪でも、温かな結婚式を赤ちゃんと一緒に挙げたい。俺の我がままだ」


お腹から手を離した彼が私の左手を取り、薬指に口づける。
< 218 / 219 >

この作品をシェア

pagetop