皇命婚と告げた運命の伴侶に恋情を贈る
『はい、恐らく……ありがとうございます』
親切な忠告に礼を告げ、病室に向かう。
軽くノックをして、声をかける。
『トゥーイッラ魔術騎士団長、失礼いたします』
しばらく待ってもやはり返答はなく、そっと扉を開ける。
大きな窓からは明るい日差しが差し込んでいるが、不似合いな氷が所々に転がっている。
室内には魔力が充満し、冷気が漂っていた。
けれど私は不思議と寒さを感じず、苦しさや痛みもない。
むしろ心地よさを感じ、首を傾げながら真っ白な部屋の中心に置かれたベッドへと足を進める。
ベッドには、艶やかな長い黒髪の男性が眠っていた。
長いまつ毛が染みひとつない頬に影を落としている。
初対面なのに、なぜか泣きたくなるような懐かしさと焦燥感がこみ上げてくる。
『あの、お加減はいかがでしょうか』
声をかけても、返事はもちろん反応もない。
生気のない面差しに不安が一気に押し寄せ、思わずそっと頬に触れた。
すると眩い光が突如室内を包み込んだ。
『きゃっ……!』
声を上げた瞬間、光は弾けて消えた。
その後すぐ、トゥーイッラ魔術騎士団長に触れている指先を通し、私の魔力がひとりでに彼に吸収されていく。
そして私の右手首に切り傷を負ったときのような鋭い痛みがはしった。
親切な忠告に礼を告げ、病室に向かう。
軽くノックをして、声をかける。
『トゥーイッラ魔術騎士団長、失礼いたします』
しばらく待ってもやはり返答はなく、そっと扉を開ける。
大きな窓からは明るい日差しが差し込んでいるが、不似合いな氷が所々に転がっている。
室内には魔力が充満し、冷気が漂っていた。
けれど私は不思議と寒さを感じず、苦しさや痛みもない。
むしろ心地よさを感じ、首を傾げながら真っ白な部屋の中心に置かれたベッドへと足を進める。
ベッドには、艶やかな長い黒髪の男性が眠っていた。
長いまつ毛が染みひとつない頬に影を落としている。
初対面なのに、なぜか泣きたくなるような懐かしさと焦燥感がこみ上げてくる。
『あの、お加減はいかがでしょうか』
声をかけても、返事はもちろん反応もない。
生気のない面差しに不安が一気に押し寄せ、思わずそっと頬に触れた。
すると眩い光が突如室内を包み込んだ。
『きゃっ……!』
声を上げた瞬間、光は弾けて消えた。
その後すぐ、トゥーイッラ魔術騎士団長に触れている指先を通し、私の魔力がひとりでに彼に吸収されていく。
そして私の右手首に切り傷を負ったときのような鋭い痛みがはしった。