皇命婚と告げた運命の伴侶に恋情を贈る
胸元の高い位置に切り替えがある最近流行のデザインで、裾が幾重にも重なった淡いピンク色のドレスは見た目以上に軽く、足さばきもしやすい。


「おば様、素敵なドレスをありがとうございます。いつも申し訳ないです」


「どういたしまして、気に入ってもらえたら嬉しいわ。もっとたくさん贈りたいくらいよ。せっかくだからこのまま少し出かけましょ」


ご機嫌なおば様は私の手を取って、部屋の外に出る。

一緒に庭園を散歩して、普段とは違う花やリボンなどで華やかに飾られた庭園を楽しむ。


「奥様、もう少しで侯爵家のご息女とお約束のお時間ですよ」


侍女頭の言葉におば様は小さく息を吐く。

どうやらおば様に相談があるらしい。

高位貴族で顔が広く、人当たりもいい夫人は社交界でとても人気だ。

そのため、大勢の人に注目され、様々な相談事も持ち込まれているらしい。


「そうだったわね。ごめんなさい、キラナ。少し待っていてくれる?」


「いいえ、大丈夫です。お会いできて嬉しかったです。ずっと伺えず申し訳ございませんでした。今度改めてゆっくりお屋敷に行かせてください。このドレスもですが、いつも美味しい茶葉をくださって、温かなお心遣いをありがとうございます」


「まあ、キラナ、気にしないで。あなたは私の娘同然なんだから。今日はごめんなさいね」
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