皇命婚と告げた運命の伴侶に恋情を贈る
「私はここの治療院に勤めるキラナと申します。左足首を拝見してよろしいですか?」
名乗ってお願いしたところ、了承を得たのでそっと薄いストッキング越しに足に触れる。
女性は淡々と私の質問に答え、痛みに耐えていた。
サテン生地の靴は近くに転がっていたので拾う。
左足首は少し熱を持って腫れていて、捻挫しているようだった。
診断結果を伝え、治療院で処置をする旨を伝える。
手早く髪のリボンをほどき包帯代わりに巻きつけて負荷をかけないよう固定する。
「迷惑をかけてごめんなさい。手当をしてくれてありがとう。急いでいたみたいなのにせっかくの髪型も崩させたうえ、足止めもして申し訳ないわ」
ほどけた私の髪に視線を向け、謝罪する女性に焦って首を横に振った。
「私ったら助けてもらって名乗りもせずにごめんなさいね。私、エリザ・プラントよ」
「プラント公爵家のご息女様でいらっしゃいましたか。こちらこそ、あの、ご無礼を」
平民の私が気安く触れて話せる方ではない。
むしろ治療を拒否されないほうが珍しい。
「助けてもらったのは私なんだからかしこまらないで。父に見合いを強行されそうでこっそり抜け出してきたら転んじゃって。こんな場所だから誰も通らないし途方に暮れてたのよ。通信魔具も置いてきちゃったし」
「少々こちらでお待ちいただけますか。人を呼んで参りますから」
「ごめんなさいね、助かるわ。ねえ、よかったらもっと気楽に話して。あなた、私と同い年くらいじゃない? 治療院ってトルン医師のよね? あの厳しく才能あふれるトルン医師が認めた最年少の優秀な愛弟子ってあなた? 後見人でもあるって聞いたわ」
名乗ってお願いしたところ、了承を得たのでそっと薄いストッキング越しに足に触れる。
女性は淡々と私の質問に答え、痛みに耐えていた。
サテン生地の靴は近くに転がっていたので拾う。
左足首は少し熱を持って腫れていて、捻挫しているようだった。
診断結果を伝え、治療院で処置をする旨を伝える。
手早く髪のリボンをほどき包帯代わりに巻きつけて負荷をかけないよう固定する。
「迷惑をかけてごめんなさい。手当をしてくれてありがとう。急いでいたみたいなのにせっかくの髪型も崩させたうえ、足止めもして申し訳ないわ」
ほどけた私の髪に視線を向け、謝罪する女性に焦って首を横に振った。
「私ったら助けてもらって名乗りもせずにごめんなさいね。私、エリザ・プラントよ」
「プラント公爵家のご息女様でいらっしゃいましたか。こちらこそ、あの、ご無礼を」
平民の私が気安く触れて話せる方ではない。
むしろ治療を拒否されないほうが珍しい。
「助けてもらったのは私なんだからかしこまらないで。父に見合いを強行されそうでこっそり抜け出してきたら転んじゃって。こんな場所だから誰も通らないし途方に暮れてたのよ。通信魔具も置いてきちゃったし」
「少々こちらでお待ちいただけますか。人を呼んで参りますから」
「ごめんなさいね、助かるわ。ねえ、よかったらもっと気楽に話して。あなた、私と同い年くらいじゃない? 治療院ってトルン医師のよね? あの厳しく才能あふれるトルン医師が認めた最年少の優秀な愛弟子ってあなた? 後見人でもあるって聞いたわ」