皇命婚と告げた運命の伴侶に恋情を贈る
「キラナ・フォーリ嬢、ワクス前団長の娘の君がメリハ族の直系、しかも先祖返りだとはね」
「も、申し訳ございません……」
謝罪する声が震える。
最重要保護対象であるメリハ族の血縁者は国に申告するよう通達されている。
国を欺いた私はどうなるのか。
魔術騎士団長を押しのけるように私の前にやってきた男性はミクス皇太子殿下だ。
治療院に数回足を運ばれたことがあり、同僚たちから教えてもらった。
現在三十歳のミクス皇太子殿下は幼い頃に私の父から稽古を受けていたという。
「琥珀と紫の目、アレンの報告どおりだね。薬師として優秀なのは治癒能力も関係しているのかな。お母上も優秀な方だったそうだから……メリハ族の血縁だったんだね」
「ミクス殿下、彼女を怯えさせないでください」
トゥーイッラ魔術騎士団長が横から口を挟み、自身の背で私を庇うように立つ。
トゥーイッラ魔術騎士団長のほうが少々背が高いが、長身かつ整った容貌のふたりが並び立つと迫力がある。
四年前にご結婚され、三年前に皇子が誕生されているミクス皇太子殿下は幅の広い二重の青い目と長めの金髪が特徴的だ。
「メリハ族、しかも直系に会うのは初めてだったから悪いね、キラナ嬢。怖がらせるつもりも君を捕らえて罰するつもりもないから、安心してほしい」
「そんな真似をしようものなら、アレンが全力で抗議して阻止するだろうからな」
呆れたような別の男性の声が突如割り込む。
視線を動かせば、プラント公爵令息が、ミクス皇太子殿下から少し離れた場所に立っていた。
「も、申し訳ございません……」
謝罪する声が震える。
最重要保護対象であるメリハ族の血縁者は国に申告するよう通達されている。
国を欺いた私はどうなるのか。
魔術騎士団長を押しのけるように私の前にやってきた男性はミクス皇太子殿下だ。
治療院に数回足を運ばれたことがあり、同僚たちから教えてもらった。
現在三十歳のミクス皇太子殿下は幼い頃に私の父から稽古を受けていたという。
「琥珀と紫の目、アレンの報告どおりだね。薬師として優秀なのは治癒能力も関係しているのかな。お母上も優秀な方だったそうだから……メリハ族の血縁だったんだね」
「ミクス殿下、彼女を怯えさせないでください」
トゥーイッラ魔術騎士団長が横から口を挟み、自身の背で私を庇うように立つ。
トゥーイッラ魔術騎士団長のほうが少々背が高いが、長身かつ整った容貌のふたりが並び立つと迫力がある。
四年前にご結婚され、三年前に皇子が誕生されているミクス皇太子殿下は幅の広い二重の青い目と長めの金髪が特徴的だ。
「メリハ族、しかも直系に会うのは初めてだったから悪いね、キラナ嬢。怖がらせるつもりも君を捕らえて罰するつもりもないから、安心してほしい」
「そんな真似をしようものなら、アレンが全力で抗議して阻止するだろうからな」
呆れたような別の男性の声が突如割り込む。
視線を動かせば、プラント公爵令息が、ミクス皇太子殿下から少し離れた場所に立っていた。